プロバイダ移行決断日記
ボクがインターネットを本格的に始めたのは1999年の5月くらいか。自分で収入を得るようになってから割と早い段階でADSLを手に入れた。
地元のNTTのビルの1階にADSLはすごいんだよみたいなのを布教してるなんとかカフェとかいう場所があり、そこで手続きをした。
そのときは確かADSLは1.5Mしかなかったはず。今みたいなモアとかモア2とかいうのは無かった。
地方だから、そのときブロードバンドはフレッツADSLか地元のケーブルテレビしかなかった。うちはケーブルテレビに加入していなかったし、あまりよい話も聞かなかったので素直にフレッツにしたんだった。
プロバイダはNTT系列であったぷららにした。今でも有名どころのDIONやOCN、ODNなんかもあったのだが、そのときはプロバイダ料金が2000円近いことに違和感を覚えていた。ぷららだけ1000円くらいだった。そのうえフリーチケットとかいうのもついてきて、ぷららのサービスが買えるという。
こりゃぷららしかねーべ。ということで割とすぐ決めた。
それから6年はぷららで特に不自由なく過ごしてきた。ぷららはブログを提供していないし、cgiを使えるスペースが5MBしかないのでMTを設置なんてこともできない。不自由といえばそれくらいだった。
2005年9月。
おかしい。なんだかダウンロードが遅い。普通であれば、それは回線が混んでいるのだろうと片付けて終わりなのだが、それがずっと続いているのだ。何が起こった。こちらで何かおかしい設定をしたのか。
そういえば最近OSをインストールしなおしたんだ。それか?でもネットワーク関係の設定は前と同じにしてあるはず。
わけがわからない。
ぷららのサイトを見ても特に障害は発生してないしお知らせも無い。トラヒック*1モニタでも回線には十分余裕がある。
そういえばぷららは掲示板があるんだった。
ぷらら掲示板を覗くとなんだか「規制」という単語がたくさんある。ぷららADSL掲示板でも同じだ。
某巨大掲示板*2のプロバイダ板を見るとやはり「規制」の文字。
しばらく情報を収集すると、どうやらぷららは特定のアプリケーションに対し規制を行っているとのことがわかった。
ちなみにBフレッツはすでにその「規制」を行っており、大変不評とのこと。あたりまえか。
で、そのアプリケーションというのが、P2P技術を利用されたものらしく、有体に言ってしまえば「WinMX」「Winny」を規制しているようだ。
ただし、その他のP2Pツール類もとばっちりを受けているようだ。skypeとか。MSNのファイル転送もダメらしい。ネットゲームなんかもこの規制によりラグがひどくなったりしているという話もある。なぜか具体的なゲーム名が出てくることがほとんどないので、真偽は不明。
Winnyを規制しているのは間違いないが、他のツール類は規制されているのかされていないのかは不明のまま。
そのWinnyだって、ポートを変えたら落ちてきたとか、極稀に早くなるとか、まったく制限されていないとか、結局のところ状況がよくわからない。
規制するならそれでかまわないから、さっさと公式でお知らせを出してくれよと思っていたら、フレッツ・ADSLサービス掲示板で、「ながなが@ぷららネットワークス」という管理者の名前で告知のような文章が出された。
http://mpw2.plala.or.jp/freenote/arc/a/adsl/299_qtgrh_ALL.html
ながなが@ぷららネットワークス 2005/09/20 17:16:05
ぷららでは以前お客様の皆様にお知らせさせていただきましたとおり
(http://www.plala.or.jp/access/topics/03_oct/20031020.html)
実態として違法著作物の流通が甚だしく行われている一部アプリケーションにつきまして、トラフィック制御を実施させていただいております。当初はBフレッツを中心に実施しておりましたが、現在は
・ぷららのバックボーンネットワークの10G化を、現在、進めておりこの対応によりADSLも必然的に対象になってしまう
・ADSLについてもBフレッツ同様、非常に少数で特定のお客様が設置した「Win-MX」や「Winny」サーバ等によるトラフィックが顕著に問題になってきていること
などの理由から、フレッツADSLに対しましても同様の制御を実施しております。なお、何人かのお客様からウェブやFTP、WindowsUpdateなどの速度が遅くなったとのご指摘がありましたが、弊社の制御方法においては、そのような影響はでないものと考えており、また、実際に弊社でも速度測定などを実施し確認をしておりますがそのような事象は確認できておりません。
「Win-MX」や「Winny」など違法著作物の流通が甚だしく行われている一部アプリケーション以外で、利用できない、もしくは極端に速度が遅くなったサービスがある場合は利用ソフトや環境、利用地域などの情報を明記していただければ弊社でもぜひ詳細な調査させていただきたいと思いますので、お手数ですが、よろしくお願い致します。
(見栄えのための改行を修正してあります。)
要約すると、2年前に、トラフィック制御しますよという告知をし、Bフレッツについて、WinMX、Winny等の著作権保護対策が十分でないツールに対し規制していた。よくわからない2点の理由により、ADSLもその対象となるので、規制している。
webやメールFTP等の速度が遅くなったという指摘に関しては、そんなことはありえない。事実うちじゃ何も起こってないからそんなことは知らん。
もしWinny等以外で影響があるのであれば連絡よこせ。とまぁこんな感じで書き込みがあった。
これを見て疑問点がいくつか浮かんできたので書いてみる。
ぷらら掲示板では「ながなが@ぷららネットワークス」という名前を詐称することは可能か。
そもそもこの書き込みを持って告知とするのはいかがなものかとは思うが、それ以前に、その管理者名は管理者以外が詐称することはできるのか。できるのであれば全く信頼性が無いことになる。
ボクは他のプロバイダに仮住まいしているので確かめられない。(ぷらら掲示板はぷららからの接続でなければ書き込みできない。)
書き込みから暫く経っても消されていないことからおそらく詐称ではないのだろうけど。
どうしてトップページのお知らせで告知しないのか。
上とも関係するのだけど、なぜぷららはトラフィック制限していると告知しないのか。ぷらら掲示板でも散々書かれているが、上記の掲示板へのコメント以降この件は完全にスルーされている。
規制する理由がよくわからない。
ぷららのバックボーンネットワークの10G化を、現在、進めておりこの対応によりADSLも必然的に対象になってしまう。
不勉強で申し訳ない(誰に謝っているのかよくわからないが)のだけど、バックボーンを10GにするとなぜADSLが対象になるのか。
規制の根拠としてあげている2年前の告知と規制内容の不一致
2年前の告知では、
つきましては、「ぷらら」は11月より順次、「Win-MX」や「Winny」などの一部アプリケーションをご利用になり、サーバ利用をされた場合に発生する上りトラフィックを中心にアプリケーション毎の帯域を制御するトラフィック制御装置の導入を図り、他の会員の迷惑にならないレベルまでトラフィックの制御を行っていくことにいたしました。
としているが、たとえばWinnyで規制されているのは下り側で、上り側が規制されている気配はほとんどない。
この告知の「上りトラフィックを中心に」を元に規制するのであれば、上りを規制するはずではないのか。
規制した結果が見えない
こういったP2Pツールのトラフィックが看過できないレベルに達しているというが、規制した後でも、トラヒックモニタに大きな変化は見られない。
また、2年前の告知では、
会員の皆様の速度低下要因になったり、それらのネットワークコストを「ぷらら」会員が負担しているといった著しく不公平な状況にあります。
なんて書いてあったけど、ベストエフォート式のADSLにおいて、速度に関して不公平もくそもねぇよなと思った。これは屁理屈か。
そんなこんなで、ちんちんぷららには愛想が尽きたので、他のプロバイダに乗り換えることにした。地元プロバイダとかは甘そうだなとか思ったけどなんだかどこも高いのでやめておいた。なんだ縄文*3て。
最初の方と全然書きぶりが違うがまあ気にしない。ボクはいつもこうだ。どうなるものでもない。
そのプロバイダには、昨日の夜中に申込書送れってメールしたので、明日あたり届くんじゃないかな。今月中に乗り換えるよ。
電話で申し込みもできるらしいのだけど、プッシュ回線じゃないと*ボタンが反応してくれないらしく、自動通話が先に進まず断念した。
次に引っ越したら安いところでADSLとセットで電話加入権も買っちゃおうと思ってる。
あと、モデムってNTTじゃないと売ってないの?と唐突に終わる。