匙を投げる

(薬の調合のための匙を投げ出す意)医師が治療の方法がないと診断する。また、物事に救済や改善の見込みがないと断念する。「広辞苑第六版より」

対談:萩原雅之ネットレイティングス社長(上)20代はPCを使わない?

http://facta.co.jp/blog/archives/20070622000441.html

これまた酷い内容だわ。
id:sajiwo:20070228:p1で書いた記事について、対談したよって話題。
安部編集長は、20代のPC利用者が少ない。20代はワーキングプアと呼ばれるような下流が多いという風に持っていきたいようだけども、そもそも年代別の構成比のグラフにどんな意味があるのかさっぱりわからない。
各年代の総人口に対するPC利用者の割合以外に意味があるのか?
つーか阿部編集長は

20代の利用者数は増えているにも関わらず、全体における構成比が大きく下がっている

って思いっきり書いてるんだけど、ここ5年で20代は300万人減っている*1にも関わらず、利用者は増えているのですか。それの何が問題なのでしょうか。

萩原社長は

20代の構成比低下と、中高年齢層の構成比上昇は表裏一体の現象です。2000年頃までのネットユーザーは20〜30代の技術職やホワイトカラーの男性が中心でした。それが、家庭へのブロードバンドの普及で、それまではネットに無縁だった中高年齢層がどんどん使うようになった。その年代は人口ピラミッドで大きなボリュームを占めていますから、構成比に大きな影響を与えたのだと思いますし、これからどんどんその世代の比率が高まると思っています。どれ位増加するかを予測するのは難しいですが、第一線を退いた世代が沢山の時間を持っている事実はあるわけです。

例えば、家庭からのネット利用を時間ごとの推移で見ると、専業主婦の中年女性(F2)と50歳以上の男性(M3)のトラフィックが非常に似た動きをしていて、朝9時になると跳ね上がって、正午になるとぴったと下がるんです。つまり、朝食の後、さあ何をしようかと、まずはPCの前に座ることがだいぶ一般化しているんじゃないかなと思います。

他の年代の利用者が増えていると思いっきり書いています。

それでも安部編集長は、

日本の人口構成比は逆ピラミッドですから、相対的に若年層が減っていく中で、今までアクセスの主軸だった20代が伸び悩んでいるというのは分かります。ただ、10代や30代に比べると、どうしても低すぎるように見えるわけです。なぜ、若年層の中でも20代だけが低いのでしょうか。

と食い下がるわけです。

それに対して萩原社長は

ご指摘のように、構成比ではなく各年齢層別の家庭でのPC利用率をみた場合、20代があまり増えていないのは事実です。特にここ3、4年はその傾向が強いですね。

これは恐らく、今の20代が家庭やプライベートではPCに依存していないというのが大きな原因だと考えられます。今の20代のホワイトカラーの多くは会社でPCを使いますから、キーボードは当然打てるし、ある程度のリテラシーもあります。しかし、仕事以外の場面ではPCを使う必然性とか、モチベーションが我々PC世代に比べると低いように感じます。それは、いい悪い、できるできないの問題ではなくて、彼らにとっては、それが当たり前なのです。

と答えていますが、単純に、元から20代のPC利用率が高い、総人口よりも人口の減る割合が高いこともあり、伸び代が少ないだけなのでは?

また、萩原社長はこんなことも言っています。

記事で引用して頂いたことに関して言えば、PCを使わない20代を「下流」と言いきってしまうのは一面的ではないでしょうか。

m9(^Д^)プギャー
安部編集長涙目www(最後にエントリを台無しにしてみました。)

*1:H12とH17の国勢調査による